“Popular Robots are Dangerously Easy to Hack, Cybersecurity Firm Says” は、BloombergサイトのJeremy Kahn氏の記事です。
この記事では、アメリカのTeradyne Incの工業用のロボット及び日本のソフトバンクの家庭用のロボットに見られるいくつかの脆弱性を説明しています。
この記事の元となっているニュース では、実際には少々異なる内容が語られています。本当の問題はロボットではなくソフトウェアプログラミングなのです。 これはコンピュータが使われる、あらゆる分野で起こり得ること、すなわち「誤った方法で構想され、誤った方法で構築されたソフトウェアは、損害とサービスの寸断を招く」ということです。コンピューターの世界では責任は機械にはなく、人間にあるのですから。
この記事の誤解を招く部分は、Kahn氏がソフトバンクのロボットについて語っているところです。彼はこのロボットがスパイマシンに変身する可能性について、「ハッカーはロボットのオーディオとビデオを記録し、それらのデータを外部のサーバーに安全に送信することが可能である」と述べています。
しかしこれはあらゆるスマートデバイスで起こり得ることです。なぜなら、人間の形をしたロボットの中のカメラやマイクは、スマートフォンやスマートテレビの中に納められたカメラやマイクと同じものだからです。違いは一体どこにあるのでしょうか。
この記事は、単に「プログラマーが問題のあるソフトウェアを開発」というテーマからのバリエーションではなく、「フランケンシュタイン症候群(創造者を殺す怪物の恐怖)」に大いに触発された感があります。確かに、前者ではトピックとしてあまり面白くないですからね。